コロナ禍の転職市場
現状を理解する事は転職活動の重要な要素です。
この項目では現在、転職市場がどのような状況にあるかをお伝えします。
転職市場を知る上で1つの指標となるのは有効求人倍率です。
有効求人倍率とは求職者1人に対し、何件の求人があるかを表す指標です。
具体的にはハローワークに登録している有効求職者(就職未決定の求職者)に対する有効求人数(未充足の求人数)の割合をいいます。有効求人倍率が高いほど(=数字が大きいほど)、人手が不足している状態と言えます。
算出方法:有効求人数÷有効求職数=有効求人倍率
以下は2019年11月からの有効求人倍率の推移です。
残念ながら、有効求人倍率はコロナ前と比べて大きく低下しています。
また職業別に見ても、有効求人倍率が上がっている職種はほぼなく、コロナ特需というものは転職市場においては無いように見えます。
※以下、厚生労働省HPより抜粋
| 職業別有効求人倍率 | 2019/11 (コロナ前) |
2020/11 (コロナ後同月) |
2021/01 (最新) |
| 情報処理・通信技術者 | 2.42 | 1.27 | 1.28 |
| 一般事務 | 0.36 | 0.23 | 0.25 |
| 会計事務 | 0.74 | 0.50 | 0.51 |
| 営業 | 1.94 | 1.57 | 1.63 |
| 接客・給仕 | 3.08 | 1.36 | 1.31 |
| 生産工程の職業 | 1.67 | 1.18 | 1.31 |
| 土木 | 6.33 | 6.51 | 6.50 |
| 運搬 | 1.39 | 0.85 | 0.90 |
ただ、もう少し視野を広げて考えてみたいと思います。
少し時代を遡って、年単位で見てみます。
リーマンショックの影響が大きかった2009年の有効求人倍率は0.38倍です。2021年現在の有効求人倍率は1.10倍ですので、その当時と比べると非常に高い事が分かります。
有効求人倍率が「1」の場合は求職者1人に対して、1つの求人がある状態を指しており、一般的には有効求人倍率が1以上の場合には求職者よりも求人数が少ない「売り手市場(=求職者が有利な状態)」と言えます。
バブル崩壊後の1993年から2014年に至るまで有効求人倍率は1を上回る事は一度もありませんでした。
恐らくこの記事を読んでいる多くの方は、バブル崩壊やリーマンショックなどの就職難を経験されている事と思います。
その時代に比べると、現在の方が遥かに就職しやすいのです。
更にもう1つのポイントとしては、有効求人倍率はハローワークに申し込みをしている求人数、求職者数のみを計上している点です。
その為、実際の転職市場とは、やや乖離しています。
ハローワークの求人は得意ジャンルが偏っています。例えば私の現在の職種であるカスタマーサクセス職はハローワークで検索すると全国で12件ヒットしますが、リクナビNEXTですと同じく全国で353件ヒットします(2021/03/15調べ)。
このような新しい職種は有効求人倍率に反映しづらいのです。
ハローワークの有効求人倍率は1つの重要な指標ではありますが、職種毎に見ると必ずしも市場を正確に反映しているとは言えない事が分かります。
私見ですが、コロナ禍において特にIT系の職種の需要はコロナ前と同じか、それ以上に高いと感じています。
ここまで記載させて頂いた様に、冷静に見るとコロナ禍の転職市場は悲観的な状況ではありません。
むしろコロナ以前は、売り手市場過ぎたのではないかと個人的には思います。
転職し易い事はもちろん良い事なのですが、それが転職の成功に繋がるとは限りません。
転職のゴールとは転職をする事ではありません。転職した先で自分の目標(収入、やりがい、働き方、力を発揮できる環境など)を果たす事です。
転職しやすい環境ですと、この部分の判断が鈍り、例えば表面的な好条件などにつられて、のちに不幸な結果となる事がしばしばあります。
コロナ禍では企業側もある程度のきちんとした目で転職者を判断していますし、転職する側も慎重な目で転職先を選びます。
加えて、そこまで積極的に転職を考えていない人は「コロナ禍で動く事は損」と考えて、転職活動を控えている事が多いです。つまりライバルが少ない状態でもあるのです。
以上からコロナ禍での転職活動は未来を掴む好機だと私は考えます。
ポイント
コロナ禍でも転職市場は冷え込んでいない。むしろ確実な目線で転職出来る好機。
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転職サイト、転職エージェント、人材紹介、職業紹介の違い 2021.03.28