突然の減給

突然の減給

2020/10/26(月)

妻の妊娠が判明した翌日、私は社長に呼び出された。
私は1年ほど前から少数精鋭の転職エージェントCz社(仮名)で勤務していた。
Cz社は両面型の転職エージェントである。求職者も企業側も自分でアカウントして、一気通貫で転職の支援をするという仕事だ。当たり前に聞こえるかも知れないが、実は大手の転職会社では求職者担当(CA)と企業担当(RA)で分かれている事が多い。両面型は企業に深く入り込みながら求職者の支援を行うので、転職のミスマッチが起きづらく求職者にとってメリットのある運用である。
Cz社ではコロナ禍の前からリモートワークを基本としており、コロナ禍でもあった為、出社するのは3か月ぶりであった。

「お前は12月から月給16万円で勤務し続けるか、業務委託として完全成果報酬制で働くか、どちらかしか選択肢がない」というのが、社長の話だった。
確かに、事実として成果(=売上)は期待通り上げられていなかった。私の実力不足もあるが、原因として一番大きいのは転職直後にコロナが蔓延し、思うように営業活動が出来なかったからである。私にとってはあまりに唐突で非情な話だった。前日に妻の妊娠が分かった事もあり、単純にパニクッた。社長曰く、業務委託として勤務するのであれば、社員としての契約は終了するので、失業保険を貰いながら勤務出来るからそちらを勧める、という事だった(実際のところ、これは法的にNG)。

月給16万円の場合、プラスして転職成功の実績に応じて賞与が入る。
一方、完全成果報酬制というのは求職者の転職を成功させた際に初めて私に給与が入るという給与形態である。これまでの時代であれば、完全成果報酬でもある程度の目処はつけられた。しかしコロナ禍の現状においては、企業側の選考目線も高くなっているし、突然の方針変更で求人が突然打ち切りになる事もある。求職者側の辞退率も高くなっている。結果、何か月も収入0という事もあり得る。非常にリスキーだ。
その場での決断を求められ、私は月給16万円で勤務する道を選択した。
しかし本当にそれで良かったのだろうか?

ポイント
良い状況でも悪い状況でも、予想外の事は突然起こる。